高麗人参に含まれる糖類
糖尿病の予防や改善を目的として、高麗人参を使用する場合、高麗人参に含まれる糖類を知りたくなります。また、ダイエット目的の方も同じでしょう。そこで、高麗人参に含まれる糖類についてご紹介します。
高麗人参に含まれる糖類にはいくつかの種類があります。
参考に富山大学伝統医薬データベースで確認すると、高麗人参には糖類として、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、トリサッカライドA、トリサッカライドB、トリサッカライドCが含まれています。
糖類には様々な構造があり、体内での吸収や働きが異なっています。
グルコースは、ブドウ糖と呼ばれており、体のエネルギー源になるだけでなく、脳が活動するために最も効率よく利用できる糖類です。
また、フルクトースは、果糖と呼ばれており果物から多く摂取できる甘みの強い糖類です。しかし、生体毒性が強いことから、肝臓が糖を代謝するときは、フルクトースを優先しています。
そして、スクロースはショ糖と呼ばれています。砂糖の主成分となっており、糖類の中では血糖値を上げやすい性質を持っています。スクロースは、体内で代謝されるとグルコースとフルクトースに分解されてエネルギー源になります。
マルトースは麦芽糖と呼ばれていて、糖分やでんぷんが結合した状態になっています。ただし、結合している糖類は、体内で分解されないと血糖値の上昇には影響を及ぼせません。特にマルトースは、一緒に結合しているαグルコシダーゼという物質が、ブドウ糖に変換することを抑制するので血糖値を上昇しにくくすることで有名です。
マルトースを活用した糖尿病治療薬が多いので、その効果は確かなものだと考えてよいでしょう。
さらにグルコースやフルクトース、スクロースは単糖類、結合しているマルトースは、二糖類、さらに3つの結合があるものがトリサッカライドです。
普段は単純に糖分や糖類と呼んでいるものも、以上のように分類され様々な働きをしています。ここでは高麗人参に含まれる糖類を取り上げましたが、糖類の基本となるものがほとんど含まれることがわかるでしょう。
高麗人参そのものの糖分は、糖尿病に支障が出るような量ではありません。ところが、高麗人参茶など一般に飲みにくさを感じるタイプでは、糖分を添加している可能性があります。1日の糖分摂取量の制限がある方は、糖類を添加していない高麗人参を選ぶと安心でしょう。また、飲みにくさを緩和したいなら、お茶などのパウダータイプではなく、タブレット状になっているサプリメントを選ぶと、過剰な糖分摂取にはつながらないといわれています。