妊娠・授乳中に高麗人参を摂っていいのか
妊娠中や授乳中は、母体が疲労を感じやすくなっているので、滋養強壮のためにも高麗人参を使用したいという考え方があります。ところが、ハーブティーなどでも、妊娠・授乳中には量の調整や、使用そのものを避けたほうがよいと推奨するものも見られます。そこで、妊娠・授乳中に高麗人参を摂っていいのかどうかを確認してみましょう。
妊娠・授乳中に高麗人参に期待できる効果は、次の通りです。
まず、妊娠中は胎児にも栄養を与えるため、母体はかなり多くの栄養素を必要とします。女性の健康不調で知られる鉄欠乏性貧血や、カルシウム不足なども目立つので、高麗人参には効果が期待できるでしょう。体調が不安定な妊娠期を快適に過ごすには、有効成分ジンセノサイドのリラックス効果も役立ちます。
しかし、高麗人参は女性ホルモンへの働きかけも持っているので、妊娠初期に摂取するのは避けた方が安心です。安定期と呼ばれる妊娠5か月目から7か月目になると、妊婦にも胎児にも問題が起こりにくいといわれています。この安定期に入ってから、かかりつけ医に相談したうえで、高麗人参を摂るなら問題ないでしょう。
次に、授乳期に高麗人参を摂ると、母乳の栄養価を高めることが期待できます。ただし、摂取する高麗人参の量は、慎重に検討することをお薦めします。母親が摂取した栄養は、胎児にも届けられます。高麗人参の持つ栄養が、100%そのまま母乳に含まれるわけではありませんが、乳幼児に高麗人参を摂取させるのと同じ考え方を持った方が安心できるでしょう。
高麗人参の栄養成分に関しては問題となる影響は考えられませんが、有効成分ジンセノサイドは、大人に対しても高い効果を発揮します。母乳を経由するにしても、乳幼児に影響を及ぼす可能性が大きくなるでしょう。
乳幼児の口から直接、高麗人参を摂取するよりは、働きかけが穏やかですが十分に注意することをお薦めします。
妊娠・授乳中に高麗人参を摂っていいのかという疑問に対しては、医師に確認したり摂取量の調整をしたりするなら、問題ないと判断して構いません。
多量に摂取するほど高麗人参の効果が高くなるということではないので、適量もしくは半分の量を目安に使用することを心がけましょう。