高麗人参による高血圧
高血圧は、血液が濃く流れにくい時に起こりますが、高麗人参を飲んでも高血圧状態になる方がいます。副作用として捉えられていますが、体調改善に向けた一過性の変調であることがほとんどなので確認しておきましょう。
脂肪分や塩分の多い食事を好む方は、高血圧に気を付けるように言われることが多いです。代謝しきれない脂肪は、血液をドロドロにして流れにくくしたり、血栓を作りやすくしたりします。また、体内塩分が多すぎれば塩分濃度を下げるために、本来は細胞の中にある水分を血液に取り込むことから、血圧が高くなるメカニズムも働いてしまいます。
高麗人参は、脂肪の代謝を促進し、血栓抑制の作用をしながら、流れやすい血液の状態に導きます。さらに、カリウムなどの利尿効果で、塩分排出機能も高めるため、高血圧状態の解消に役立つことが知られています。なぜ、この高麗人参を飲んで高血圧になるのか不思議に思う方が多いでしょう。
高麗人参は効果が出るまでに期間がかかりますが、不調の原因を根本的に解消することができます。ただし、不調の原因に体のさまざまな部分が複雑にかかわるため、同時にすべてを正常化するのは困難です。体の中で機能を微調整しながら良い状態に導く途中で、機能の不和が起こると考えて構いません。
仮に血圧の問題を解消しようとして高麗人参を飲んだわけではないのに、高血圧状態が起こった場合は、体の中にある不要なものを再度代謝しようとして血液に入り込み、それを流すのに血管内の圧力が高まることも考えられます。
脂肪分・糖分・塩分などは内臓で代謝しきれないと体内を循環し、もう一度代謝のプロセスにもっていきます。そのために、再び不要な成分を内臓に運んでいく必要があります。また、余分な水分が体に溜まるむくみの状態を起こしていても、同じようなメカニズムが働きます。
内臓で代謝してエネルギーに変換したり排泄したりしないと、余分なものを体の中からなくすことはできません。処理を担当する内臓と、代謝する物質を運ぶ血液が協力して、体の機能を高めようとしています。
高麗人参の成分がバックアップして、徐々に体質改善が行われますが、問題解決の時期に高血圧の状態が起こりやすくなっています。
しかし、血圧の急な変動は、めまいやふらつきなどの症状を起こすので注意が必要です。ただ、高麗人参の効果によって高血圧になるときは、上昇幅が穏やかなことが多いので、特に問題はないでしょう。しかし、高血圧状態が長期に渡る場合は、高麗人参の摂取方法を見直したり、医療機関に相談したりすると安心です。